空手の競技とルールを説明したいと思います。
空手道には「形」と「組手」と呼ばれる2つの競技があります。
今日は「形」競技について説明します。
形
「形」は、四方を敵に取り囲まれている状態を想定し、架空の敵の攻撃を受け(防御し)、その敵に対し蹴りや突きを行います。自由に技を出して良いわけではなく、形ごとに決められた順序で決められた技を出さなければいけません。
その際の、技のスピード、キレ、力強さ、技の理解度などを5人の審判が総合的に判断し、旗判定で勝敗を決します。
現在、全日本空手道連盟の形競技規定には102種の形が示されていますが、沖縄の古流派や各流派に残るマイナーな形も含めれば数はさらに多いでしょう。
形の動きには一つ一つ意味があります。空手というと打撃技しかないと想像する方も多いと思いますが、形の中の動きには、突き蹴りはもとより、足払いや投げ技、関節技、相手をつかむ、倒れている敵への攻撃、ボクシングのフックのような突きも出てきます。またそれ以上に多彩な受けが方が出てきます。
空手がまだ「唐手」だった時代には、「形」を練習することが空手の中で最も重要視されており、空手の技を学ぶ上で重要な練習法でした。
空手の形には名前がついており、各流派別に「基本型」「指定型」「得意型」の三つに分類されています。〈翔友会が属する和道会の形は以下の通り〉
基本型
・ピンアン初段(平安初段)
・ピンアン二段(平安二段)
・ピンアン三段(平安三段)
・ピンアン四段(平安四段)
・ピンアン五段(平安五段)
「基本型」は明治時代に空手を広めるため、子供たちに教えることを前提とした比較的簡単な形です。
指定型
・チントウ(鎮東)・・・体を回転させたり片足で立つ動きが多く出てくる形
・セイシャン(十三手)・・・ゆっくりどっしりとした動きが特徴の形
・クーシャンクー(公相君)・・・長めの形で「基本型」の集大成のような形
・ニーセーシ(二十四歩)・・・相手をつかむ、倒して攻撃する動きが多く出てくる形「指定型」は基本型の次に覚えるその流派を代表する形です。
得意型
・ジオン(慈恩)
・ワンシュウ
・バッサイ(抜塞)
・ナイハンチ
・ローハイ
その他
入門初期は「基本型」の練習から始め、上級から段位をとる段階で「指定型」を練習します。初段になり、さらに形を極めたければ、「得意型」や他の流派の形を練習すればいいと思います。
形がどんなものであるかを言葉で説明するのは難しいので、下の動画を見てみてください。
形は基本1人で行いますが、3人で行う「団体形」という競技もあります。「団体形」では一通り形を打った(演武した)あとに、その形の動きの意味を実際に演武してくれるので、これから空手を始めたい方にはわかりやすいと思います。
空手動画